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  ワニガメの魅力

私はワニガメ、カミツキガメ、ワニなどの強力動物の専門家として国内外で数多くの個体を見てきてます。
その素晴らしい魅力を特徴ごとに何回かに分けて紹介します。

頭部


ワニガメの魅力はどこにあるでしょう?
パワフルで巨大な頭部、ギザギザの甲羅、獲物を切り裂く巨大な爪、恐竜みたいな尻尾、
白、黄などのカラーバリエーションなどがあります。
その中でも個人的に一番目が行くのは頭部です。

通常カメの頭部や足などは捕食動物からの防御のために甲羅の中に入るようになってます。
しかしミシシッピアリゲーターが子供のワニガメを捕食する以外は
成体のワニガメを捕食する動物はいません。
従って防御の必要のなくなったワニガメの頭部と、脚は攻撃のために大きく進化し、
甲羅の中には入らないほどの大きさになってます。

アゴの力

先日もNHKさんのテレビでカミツキパワー選手権をやりました。
トラ、ヒグマ、ワニなどの並み居る猛獣たちを退けて
当店のワニガメは350kgという圧倒的な数値で優勝しました。
その理由としてワニガメは普段から貝類や他のカメなどを
噛み潰して食べる生活を送っていることが挙げられます。

もちろんトラやクマも本気で噛めばもっと数値が出るのでしょうが、
彼らも捕食時には噛み止める力を使うだけで噛み潰す必要はないのでしょう。
ワニも大型のものはかなりのカミツキパワーですが、
その目的はやはり獲物を逃がさない力で、噛み潰す力ではありません。

ワニガメのカミツキパワーを生み出す源は左右のアゴをつなぐ分厚い筋肉です。
このすごい筋肉を見るだけで「ちょっと手を入れて噛まれてみようかな」
と思うことはないはずです。

参考までに以前私が30cmのワニガメに指を噛ませてみました時には、
骨折したのではと思うほどの力でした。
一方1.5mくらいのイリエワニに噛まれた場合も危険は感じましたが、
骨折するほどのものではありません。

ワニガメはそのアゴの筋肉の力を十分に生かすために
噛み付いた後に更に首を引き入れてテコの力を使用します。
ワニガメに噛まれて20cmくらいのハコガメの甲羅がいとも簡単にバキバキと砕けるのは
恐ろしい程のカミツキ力です。

一方ワニガメの四肢の力は強化プラスチックを破壊するほどのものではありません、
しかし以前に大きなワニガメを移動中にうっかりワニガメの頭が少し下がり
強化プラスチック容器のはじをバックリ噛まれてしまいました。
強化プラスチックのはじは補強のため二重になってますが、
これを見事にクチバシの形の三角形に噛み取ったのには驚きました。
「こんなパワーで足なんか噛まれたら、即救急車だな」と思いました。


ワニガメは基本的に水の中で襲ってくることもないためむやみに恐れることはありません。
その驚異的な破壊力はよく認識して取り扱う必要があります。

アゴの形

「カメって歯はあるんですか?」とよく聞かれます。
当然カメにも歯はあります。
しかしその歯は犬やワニのように尖ったものではありません。
その形はナイフやナタの歯のように進化してます。
下のワニガメの頭骨を見るとわかりますが頭部とアゴの白い骨の上に
褐色の歯が被さってます。
この褐色の歯は欠けたり、折れたりしてもまた再生します。

ワニのようにノコギリのような歯とワニガメのようなナタのような歯はどちらが危険でしょうか。
これはサイズによっても一概には言えませんが、1mくらいの個体で比較した場合は
ワニガメのようなナタ歯で切られた方がダメージは大きく、完治するのにも時間がかかると思います。
ノコギリ歯で噛まれるとグチャグチャになりますが、ナタ歯で噛まれるとスッパリ切断されますから。


ルアー

ワニガメの強力なアゴの中には舌が変形したルアーがあります。
これは今では小学生の動物ファンでも知っている程有名です。
ピンク色のミミズのような舌を上手に動かして小魚を誘い、
その舌をついばむあわれな餌食は次の瞬間、強力なアゴに挟まれることになります。
ワニガメは特に小さな頃にこのルアーをよく使います。
大型のワニガメのルアーはだんだんピンクから褐色に変わってきます。
大型個体になるとルアーを使用するだけでなく、
積極的に他の動物を捕食するようになるからでしょう。


スパイク

ワニガメの首の回りにはスパイクと呼ばれる猛犬用の首輪のようなかっこいいトゲトゲがあります。
もちろんこのトゲトゲはかっこのためにあるものではなく、
水中において他の動物の動きによっておこる微妙な水流を捉えるアンテナなのです。
このスパイクは個体によって長いものや数が多いものがあります。
また若い固体は比較的スパイクが長いのでワニガメを選ぶ基準にされている方もおられます。




ワニガメの目は近くで見ると丸くてつぶらな瞳を持ちとてもかわいいものです。
ワニガメの目はギザギザなまぶたに覆われており、前後左右によく動きます。
ただしワニガメは元々夜行性でもあり、
捕食時にはその嗅覚やスパイクに頼る部分も大きいようです。




ワニガメの嗅覚は鋭く、アメリカでは伝説になるくらいです。
殺人事件があった湖にロープを付けたワニガメを放すとその嗅覚で遺体を発見できたという話があるくらいです。
水槽の中でもエサを入れると鼻を動かしてエサを探す行動が見られます。
硬質なワニガメの身体の中ではそのお鼻の肉は柔らかです。






ああ!なんてかっこいいその横顔







ワニガメの爪は前足5本、後足4本あります。
その爪は熊の爪にそっくりです。
強力なアゴで噛み潰した獲物をその強力な爪で引き裂きます。
哺乳類の毛皮くらいは楽に引き裂く切れ味とパワーを持ちます。
ワニガメの爪は指の骨とつながっており、折れても再生するようにできてます。

ワニガメの皮膚は丈夫なナイフを使用してもかなり抵抗するほどぶ厚く丈夫です。
以前に海外で大型の個体を解体したことがありますが、丈夫な皮膚と骨を解体するのに
刃物と自分の腕が疲れてボロボロになりました。
内臓は甲羅で守られているせいか柔らかいです。




甲羅

ワニガメの外見上の特徴として甲羅に大きなキール(突起)があります。
このキールは同じ地域に生息するアリゲーターの攻撃から甲羅を守るものです。
突起があることによって強力なワニの噛付きに対しても甲羅がつぶれないように
強度を上げてます。
この甲羅のゴツゴツ感がたまらない魅力です。

またワニガメには縁甲板の中央の左右両側に3枚ずつ上縁甲板と呼ばれる小さな甲板があります。
これは個体によって2枚であったり4枚であったりもします。

ワニガメの甲羅は生息地によって黄金色のゴールデンと呼ばれる色彩変異があります。
また白変種の中には甲羅もクリーム色になる個体がいます。





尻尾

カメの仲間にはおまけのような尻尾しかないものがいます。
それに対してワニガメの尻尾は大人の腕くらいの太さがあります。
尻尾の力は私の腕力に対抗するくらい強力です。
その尻尾の上には恐竜のような突起があるのがまたかっこいいです。
太い尻尾はオオトカゲのように攻撃のためにあるのではなく
四肢と共に甲羅の重みをコントロールして素早く動けるように使用します。

大きいワニガメの尻尾を持って持ち上げることはダメージの恐れがあるために
避けた方がよいでしょう。
しかしながらアメリカの生息現地ではワニガメの尻尾持ってブン投げるなんてのは序の口で、
手押し車から他のカメの甲羅の上に真首から真っ逆さまに落下、なんてのもよく見る光景です。
それでもワニガメたちはへっちゃらなので相当丈夫な動物なんですね。




腹甲

カメの仲間には大きめの腹甲でしっかりおなか側もガードするものがいます。
しかしながらワニガメは他者の攻撃を受けることは少なく、
体重も重たいため裏返しになることは少ないのです。
従って防御より攻撃に重きを置いて進化した結果、腹甲は小さくなり
筋肉質で太い四肢が発達するようになりました。
ちなみにワニガメもひっくり返すと頭と尻尾を使って上手に元に戻ります。


皆様ワニガメの魅力がよく伝わりましたか。
ワニガメは強力な動物ですが、上手に安全に飼えばそのエネルギーで飼主を幸福にしてくれます。
真剣な飼主さんが増えることを願っております。




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